メガドライブ2でRGB出力に挑戦してみよう!!
蘇った記憶
その昔、メガドライブ2(以下メガドラ2)のAVケーブルを自作するというネタの中で、RGBケーブルを使用するためにはメガドラ2本体の改造を行なう必要があるということを書いたのだが、なぜその改造が必要だったのか、当時はいまいち記憶が定かではなかった...(^^;)。
今回、その時に自作したAVケーブルの小改造を行なったのだが、メガドラ2本体の改造について、その原因というか理由を思い出した(^^;)ので備忘として書いておくことにする。
と、その前にAVケーブルの小改造のお話から。
AVケーブルの小改造
俺様がメガドラ2のAVケーブルを自作した際、買ってきたミニDIN9ピンプラグの外周部分が太かったためにそのままではメガドラ2にうまく挿すことができず、やむを得ずメガドラ2のボディを加工、というか穴を拡大して対処していた。
しかし穴を拡大するのは面倒だし、そもそもメガドラ2本体への加工自体が美しくない。
なので、プラグのガワ=外周部分(プラスチック)だけをカッターで切断し、メガドラ2本体に加工をしなくてもプラグをうまく挿せるようにしてみた。
プラグには位置合わせのための矢印が刻印?されていたが、その矢印の先端の箇所でガワを切断してやるといい感じかも。
完璧なRGB出力を得るために
さて、本題に入るが、なぜメガドラ2でRGB出力をするために本体の改造が必要になるのかという疑問への回答。
それは、メガドラ2のAV出力端子でCSync信号が来ているはずの5番ピンに、ぶっちゃけ信号が来ていないからだったりする。
俺様が持っているメガドラ2だけの問題じゃね?と思ったりもしたが、2台持っているメガドラ2のどちらもそんな仕様?になっていたので間違いはないだろう、多分。
具体的には、メガドラ2のRGBエンコーダ用IC「SONY CXA1145M」(スペックはこちら)のCSync信号「出力」である11番ピンがAV出力端子の5番ピンに接続されておらず、なんとCSync信号「入力」である10番ピンが接続されてしまっているから → テスターで当たった結果、判明。
なので、たとえRGBの各出力+ステレオ音声出力を正しく配線したとしても、そもそもCSyncが出ていなければまともにRGBでの表示はできない → 無加工の場合、電源投入時に一瞬だけタイトルとかが表示され、その後ブラックアウトしたままで音声だけがきちんと出力されているという悲惨な状態になる。
明らかにプリント基板パターンの設計ミスのような気もするが、いまさらセガの当時の設計陣を小一時間問い詰めても仕方がないので、ここはメガドラ2本体を改造してやる必要があるということ。
当時俺様がインターネットでゲットした知識では、CSync信号出力の代わりにコンポジット信号出力(20番ピン)を抵抗経由でAV出力端子の5番ピンに導いてやるということが解決策だった。
しかし、そもそもCSync信号出力のピンがデフォルトで存在するのだから、そこから抵抗経由で5番ピンに信号を与えてやれば問題なく動作するはず...その際に、5番ピンに間違った信号を送っている基板パターンはカッターナイフかなんかでしっかりとカットしておく必要がある。
具体的な対処方法
ということで、メガドラ2でRGB出力をするための改造のおさらい。
まずはAV出力端子の5番ピンにつながっている基板パターンのカットから。
メガドラ2を分解し、本体基板を取り出して基板裏側にあるAV出力端子の5番ピンにつながっているパターンをカッターナイフとかでカットしてやる。
...勢い余って(というか間違って)隣のパターンとかをカットしてしまう非常によろしくないので注意すること。
次にCXA1145Mの11番ピン=Csync信号出力を75Ωの抵抗経由で取り出してやり、先程パターンカットしてやったAV出力端子の5番ピンのところに良い感じで半田付けしてやる。
CXA1145Mのデータシートによると、RGB信号も含めカップリング用電解コンデンサ(デフォルトは470μF)+抵抗(デフォルトは75Ω)で終端処理をする必要があるっぽいが、抵抗のみで済ますことにした。
これにてRGB出力化のための改造が完了。
早速モニターにRGBケーブルを接続してテストしてみたが、ばっちりと画面に鮮明な画像が映し出された...大成功!
ということで、メガドラ2のRGB出力化のための改造についてざっくりと書いてみたけど、もしRGBケーブルを自作したいという物好きがいたら参考にしてもらえればと思う。
この改造が本当に必要なのかどうか、俺様のメガドラ2だけの問題なのかどうかは謎だが、改造をしないと使えないのは事実だったりする。
メガドラ2はS端子出力がなく、デフォルトでコンポジット出力かRGB出力しか選択肢がない...RGBの画質はマジで素晴らしいので、是非とも挑戦してみてくらはい>各位。