テレビ用外付けスピーカーを自作してみよう!!(組立編)

組み立ての前に...

早速組み立てをしようかと思ったが、取り敢えずスピーカー端子用の穴と、左右の差信号ユニットの配線用の穴を先に開けることにした。組み立てた後から開けるのは非常に難儀するので。

穴の位置は...適当に(^^;)。

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こちらは、スピーカー端子用の穴。

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こちらは、差信号ユニット用の配線用の穴。

で、まずは仮組みしてみて寸法が合っているかどうか確認してみる。

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仮組みして板の不足がないか、寸法が合っているかどうか確認すること。

組み立て開始

準備ができたら、木工用ボンドとクランプを使って組み立て開始。木工用ボンドはたっぷりと使い、クランプは締め付けた際に板がずれないように注意すること。

ずれたままで固定されてしまうと...もう悲惨(^^;)。

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クランプがうまく使えるように対称的に組み立てる。

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木工用ボンドはたっぷりと使う。密閉性重視。

一回の接着作業について、最低でも一晩というか一日置いて、完全に板が接着されるまで待つこと。

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あせらずに、ゆっくりと組み立てること。

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ほぼ組み立てが終わったエンクロージャ。一週間かかった。

次に、配線の準備。センタースピーカーにセメント抵抗をパラレル接続するが、俺様は20Wで68オームのセメント抵抗を4パラで使用することにした。4パラだと丁度17オームとなり、合成インピーダンスは8オーム程度になるはず。なお、パラレル接続の場合の抵抗値の計算はこちらを使うのが便利かも。

セメント抵抗のワット数は大きいものを使うこと。また、セメント抵抗はエポキシ系のボンドでしっかりと固定すること。

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今回活躍してもらうセメント抵抗。4パラで使用。

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エポキシ系のボンドでしっかりと固定する。

セメント抵抗の固定が完了したら、実際の配線作業に取り掛かる。極性を間違えないようにしっかりと確認しながら配線を進める。

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配線の全体図。左右とか極性を間違えないように。

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セメント抵抗部分の拡大。振動しないように固定する。

左右の差信号用のスピーカーの配線のために開けた穴については、水中ボンドとか木工用パテでしっかりと塞いでおくこと。

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穴は、空気が洩れないようにしっかりと塞ぐこと。

配線が完了したら、グラスウールを各部に適当に貼り付ける。ダブルバスレフのエンクロージャの方は、あまり多く使わなくても問題ないっぽい。

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グラスウールは適当に、ダクトとかを塞がないように。

最後に、もう一方の天板を取り付けて、エンクロージャの作成はお終い。木工用ボンドをたっぷりと使い、クランプでしっかりと締め付けること。

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最後のヤマである天板の取り付け。

エンクロージャの仕上げ

完成したエンクロージャの仕上げは、いつものように壁紙を貼るという安直な方法でいくことにした。

左右の差信号用ユニットの息抜き(?)の穴と、ダブルバスレフの第2ダクトについては、黒色のラッカーで内部を着色。

しかし、噂には聞いていたが、MDF合板というのは本当に塗料を吸いまくり。まるで段ボール箱みたいなので、下手に塗装するよりは壁紙とかを貼った方が良いかも。

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左右の差信号ユニット用の息抜きの穴。

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ダブルバスレフ第2ダクトのスリット。

あとは、壁紙をぺたぺたと貼って、スピーカー端子を取り付けて、スピーカーユニットを取り付けてお終い。

ぱっと見、非常に格好が良いマトリックス・スピーカーの出来上がり(自画自賛)。あ、忘れていたけどFE87は、コーン紙が汚れていたので、例によってインクジェットプリンタの詰め替え用のインク(黒色)で着色した。

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出来上がったスピーカー。黒色のユニットが精悍かも?

背面は壁紙を貼っていないけど、見ながら聴くわけでもないので手抜き。

重量は実測で9.4Kgだった。テレビ(36.5Kg)とかケーブルテレビのチューナーとかを上に載せるので、かなりの重量増となり低音再生には有利かも。

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エンクロージャの背面。縦長のスリットが見える。

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右側の黒い穴は息抜き用の穴。

最後のハードル

さて、音出しはぐっと我慢して、最後の難関というか、テレビの改造に取り組むことにする。

繰り返すが、テレビの内蔵アンプ出力を取り出すということは、すなわちテレビの内部に手を入れるということを意味しており、非常に危険を伴なう作業となる。良い子の皆さんはくれぐれも真似をしないように。何かまずいことがあっても俺様は責任を取れないので宜しく。

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高電圧部分が数多くあり、感電する危険性あり。

まずはテレビの背面のケースを取り外す。プラスドライバーでネジを何個か取るだけで、比較的容易に取り外すことができる。

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テレビの背面。矢印のある箇所のネジを取り外すと...

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ケースが取り外され、内部が丸見えの状態。

くれぐれも、高電圧を発生するユニットには近付かないこと。

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ブラウン管に高電圧を送り込むユニット。マジ危険!!

次に、スピーカーを見付けて、音声用のケーブルを外に取り出す。通常、スピーカーとテレビ本体とはコネクタで接続されているはずなので、コネクタを乗っ取ることにする。

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テレビ内蔵のスピーカー。ケースで覆われている。

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スピーカーとテレビ本体をつなぐコネクタ。

あとは、取り出した音声用のケーブルを今回作成したスピーカーに接続するだけだが、テレビ内蔵用のスピーカーも使えるように、スイッチで出力先を切り替えられるようにした。6Pのトグルスイッチがあれば大丈夫。

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かなり手抜きの配線。下の赤黒ケーブルが外部出力用。

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スイッチ部分の拡大図。ショートしないように気を付けること。

接続&音出し

スピーカーも、テレビも準備が整ったので、いよいよ接続して音出ししてみる。

テレビをどかして、スピーカーを置いて、テレビを戻して、配線してテレビの電源オン。

まず、最初に試したのは...「風来のシレン3」でしたとさ(^^;)。いつものように、Wiiの電源スイッチをオン。

...すっげぇ...のっけからサラウンド効果ありまくり。で、今までテレビの内蔵スピーカーでは聴けなかった音がバンバン出まくっていて、非常に愉快かも(^^;)。

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非常に違和感なくフィットしている?スピーカー。

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見た目からは想像できない、広大な音場を再生。

他にも色々とソースを変えて聴いてみたが、マトリックス・スピーカー独特の臨場感をたっぷりと味わえた。

こりゃもうテレビ内蔵スピーカーへ後戻りはできない、絶対(^^;)。

ところで、今回のスピーカー製作の費用は...

アイテムスペック価格備考
スピーカーユニットFostex FE87×4手持ちのやつを使用15年位前のユニット
MDF合板その1900mm×900mm×1枚
1,580円
ドイト与野店で購入
MDF合板その2900mm×300mm×1枚
548円
ドイト与野店で購入
合板カット代金図面に従いカット
720円
ドイト与野店でカット
タッピングネジ12mm長×12本×2個
320円
16本だけ使用
壁紙木目調のエコシート
1,560円
3分の1だけ使用
スピーカー端子4Pのタイプ手持ちのやつを使用ステレオなので4P
セメント抵抗68オーム20W×4本
600円
桜屋電機店で購入
グラスウール建材用手持ちのやつを使用ドイト与野店で購入
スピーカーケーブル適当なやつを適量手持ちのやつを使用大昔に購入したもの
水中ボンド/木工用パテ適当なやつを適量手持ちのやつを使用大昔に購入したもの
木工用ボンド適当なやつを適量手持ちのやつを使用速乾性がいいかも
エポキシ系ボンド適当なやつを適量手持ちのやつを使用スーパーXがいいかも
スプレー(黒色)適当なやつを適量手持ちのやつを使用安いやつで上等

純粋に今回のスピーカー製作「だけ」に使ったのは、MDF合板とカット代金とセメント抵抗だけであり、合計でたったの3,448円。あとはほとんど手持ちのやつを使ったので、相当安上がりになった。

ということで、スピーカー工作の第2弾は大成功!!

コストを(あまり)掛けずに、狙った音が出たときの快感、これはもうやめられまへんな!!と一人悦に入っている俺様の横で、奥様の目がキラリと光ったのは、言うまでもない...