AVマルチ端子用ケーブルを作成してみよう!!
PC-8001の映像をAVマルチ端子経由でお茶の間テレビに映すというミッションを、具体的にどう実現させるか考えてみた。
- AVマルチ端子に接続するケーブルは、ソニー「マルチAVケーブル」(VMC-AVM250)がデフォルト
- その他に、「プレイステーション用AVアダプター」を加工するという方法もあるっぽい
- それぞれの機器とAVマルチ端子を接続するために、いちいちマルチAVケーブル+その機器用のコネクタでケーブルを作るのは勿体無い、というか汎用性がないので、機器側はいわゆるRGB21ピンプラグを使って接続したい
...ということは、「AVマルチ端子 → RGB21ピンプラグ(メス)」のケーブル+「RGB21ピンプラグ(オス)→機器」のケーブルという接続になる。
「RGB21ピンプラグ(オス) → 機器」のケーブルは一般的によくあるケーブルなので、要するに「AVマルチ端子 → RGB21ピンプラグ(メス)」のケーブルさえ作ってしまえばオッケーかも。
ということで、「AVマルチ端子 → RGB21ピンプラグ(メス)」のケーブルを作るためのアイテムは以下のとおり。
- ソニー「マルチAVケーブル」(VMC-AVM250) × 1本
- RGB21ピンプラグ(メス) × 2個
「マルチAVケーブル」は、両端ともマルチAV端子コネクタ(オス)なので、ちょうど半分でぶった切ってやるとケーブルが2本作成可能。
...そのやり方というか、「マルチAVケーブル」をぶった切って作る方法だと只でさえ希少な「マルチAVケーブル」が勿体無いとかという声もあり、巷では「プレイステーション用AVアダプター」を加工してケーブルを作るのが主流になっているっぽいが、ケーブル長が短くて俺様的には美しくないので、「マルチAVケーブル」を使うことにする。
で、下記の画像が準備した材料。
「マルチAVケーブル」は、オークションでゲットした。
RGB21ピンプラグは今回通販で購入したが、秋葉原に行けば格安で販売されている。
ところで、RGB21ピンプラグ(メス)のピンアサインは以下のとおり。
このRGB21ピンの規格は双方向の通信が考慮されていて、送りの信号と受けの信号が混在しているので配線には注意する必要がある。
プラグのフレームでとんがっている?ところに一番近いのが20ピンであり、その対角線の一番遠いところにあるピンが1ピンとなる。でもって、偶数番号のピンと奇数番号のピンがそれぞれ並んでいる。
# | RGB21ピンプラグ | 備考 |
---|---|---|
1 | Audio Left In | |
2 | Audio Left Out | N/C |
3 | Audio In GND | |
4 | Audio Out GND | N/C |
5 | Audio Right In | |
6 | Audio Right Out | N/C |
7 | Sync In GND | |
8 | Sync Out GND | N/C |
9 | Sync In | |
10 | Sync Out | N/C |
11 | AV Control | N/C |
12 | Ym In | N/C |
13 | Red GND | |
14 | Ys/Ym GND | N/C |
15 | Red | |
16 | Ys In | N/C |
17 | Green GND | |
18 | Blue GND | |
19 | Green | |
20 | Blue | |
21 | Frame GND |
では、いよいよケーブルの作成開始。
最初に「マルチAVケーブル」をちょうどど真ん中でぶった切ってから被覆を剥いて中のケーブルを取り出し、さらにそれぞれのケーブルの被覆を剥いてやる。
今回、太いケーブル6本+細いケーブル2本=8本のケーブル+外側のシールド線が入っていたが、太いケーブルは更にシールドされているのでワイヤストリッパとかで注意して被覆を剥いてやること...どのケーブルを使うのかまだ分からないので、取り敢えず全部のケーブルの被覆を剥いてやる。
ここで、RGB接続のために実際にどの色のケーブルを使うのか確認してみる。
ウェブで検索すればマルチAVコネクタの結線が山ほど見付かるが、念のためにテスタで実際に当たってみるのが確実かも。
取り敢えずRGB接続に必要な信号は、RGB各色信号3本+CSync信号(複合同期信号)1本+オーディオ左右信号2本+GND1本なので、最低でも7本のケーブルが必要になるはず。
で、テスターで当たりまくった結果、俺様が確認した結線は以下のとおり。
- マルチAVケーブルコネクタ、RGB21ピンコネクタともピン側からみた番号
- RGB21ピンプラグについては、別途「マルチAVケーブル」の外側のシールド線(GND)と、3ピン(Audio GND)・13ピン(Red GND)・17ピン(Green GND)・18ピン(Blue GND)、そして21ピン(フレームGND)を接続
# | マルチAVケーブル コネクタ | RGB21ピンプラグ(メス) |
---|---|---|
1 | Green → 茶色 | 19ピン(Green or Y) |
2 | Red → 赤色 | 15ピン(Red or Cr) |
3 | ピンがない | N/C |
4 | Blue → 青色 | 20ピン(Blue or Cb) |
5 | RGB GND | N/C |
6 | N/C →細い灰色 | N/C |
7 | CSync → 黒色 | 9ピン(CSync) |
8 | N/C → 細い紫色 | N/C |
9 | Audio Right → 黄色 | 5ピン(Audio R) |
10 | GND | N/C |
11 | Audio Left → オレンジ | 1ピン(Audio L) |
12 | Audio GND | N/C |
外側 | シールド線(GND) | 各GND(3ピン・7ピン・13ピン・ 17ピン・18ピン・21ピン)に接続 |
結局、太いケーブル6本とシールド線のみが必要という結果になった...細いケーブル2本はニッパで根元からぶった切ってやる。
さて、いよいよ「マルチAVケーブル」とRGB21ピンプラグ(メス)を合体させるべく半田付けを行なうわけだが、半田付けをする前に「必ず」やっておくこと...それは、RGB21ピンプラグのケースを固定するためのプラスチックのキャップ?を「マルチAVケーブル」に通しておくことだったりする。
これをやっておかないと、折角苦労した半田付けを全部やり直す羽目になること請け合いなので注意。
あとは決められたピンに決められたケーブルを半田付けしていくだけ。
最後にシールド線を各GNDのピンに接続してやる...これを忘れると映像や音声にノイズが乗りまくったりするので確実にやっておくこと。
ここでRGB21ピンプラグ(メス)のケースを組み立てる前に、動作確認を行なう。
取り敢えず手持ちのGAMETECH社謹製のPS2用RGB21ピンケーブルを使って、PS2のRGB出力をお茶の間テレビに突っ込んでみることにした。
...本来であれば、PS2とテレビをそのまま「マルチAVケーブル」で接続すればお終いなのだが、それではPS2でしか使えなくなってしまうので。
さて、いよいよお茶の間テレビの入力を「AVマルチ → RGB」に切換えし、PS2の電源を投入!
...色が変だ(^^;)...そうっか、PS2はデフォルトでRGB出力ができないように改悪されているんだった...ということで、入力を「AVマルチ → コンポーネント」に切換えしてみたら...ばっちりと表示された!
...しっかし、マジで鮮明な画像...S端子でも十分だと思っていた俺様だが、宗旨替えしそうだ(^^;)。
音声も正常に出力されているようなので、これで配線は大丈夫っぽい。
ここでRGB21ピンプラグ(メス)のケースを組み立ててからキャップをはめて固定し、ケーブルの完成。
続けてもう1本のケーブルも完成させて、今回のミッションのうち「AVマルチ端子 → RGB21ピンプラグ(メス)」の部分は終了。
あとは、PC-8001のディスプレイ出力をRGB21ピンプラグ(オス)に出すケーブルを作成すれば残りのミッションがクリアできるので、とっとと取り組みたい。
その前に、手持ちのゲーム機とかMSXがきちんとRGBで表示されるかどうか試してみることにしたい...とっても楽しみ(^^;)。
ところで、今回のケーブル作成で俺様が参考にしたウェブサイトは以下のとおり。有難うございました!