ノートPCのキーボードを修理してみよう!!
水害に見舞われたキーボード
ある日、知り合いから携帯のメールが到着した。通常であればパソコンのメールが来るはずなので少しいやな予感がしたが...ビンゴ(^^;)。
なんでも、ノートパソコンのキーボードにコーヒーをこぼしてしまい、それからキーボードが利かなくなってしまったらしい。
取り敢えず連絡を取り当時の状況をヒアリングしたが、無糖のコーヒーをキーボードの左半分にこぼしたそうな。
ということで、確認のために宅急便で現物を送付してもらうことに。
状態の確認
程なくしてノートパソコンが到着したので、早速チェックを開始。
ノートパソコンは、日立の「Flora NV7」というやつ。少しごついがシンプルで使いやすいと思う。

日立の「Flora NV7」。気は優しくて力持ち?
電源を入れると、全く正常に起動しWindowsも立ち上がる。が、左半分のキーボードのどれかを押すと、押したキーとは全く異なるキーが入力されてしまう。
面白いのは、「E」のキーを押すとエクスプローラが立ち上がったりすること。これは、相当重症っぽい。もし基板までやられているのであれば、手に負えないなぁと少々不安になってしまった。
ということで、分解してみることに。
キーボードの取り外し方法
ノートパソコンの場合、メーカーによって分解方法が随分と違っている。下手に分解しようとするとフレキケーブルを切断したりしてご臨終になるケースが非常に多いので、事前の調査は必須。メーカーのサイトから分解マニュアルが入手できればラッキーかも。
今回は残念ながらマニュアルが入手できなかったので、インターネットを検索して同機種の情報をゲットした。
まずは、液晶画面の背面のプラスチック製ヒンジを固定している左右のネジを取り外す。

右側(正面から見て)のヒンジのネジ。

左側のヒンジのネジ。
次に液晶画面を目一杯開いて、ヒンジを垂直に持ち上げるように取り外す。
このとき、左側のヒンジには電源スイッチがケーブルで接続されているので力任せに引っ張らないように。最悪ケーブルをぶっち切るので。

左側のヒンジ。電源スイッチ付きなので注意。

右側のヒンジ。問題なく取り外せるはず。

左側のヒンジの裏。電源スイッチと本体が接続されている。

両方のヒンジを取り外した状態。
次に、ヒンジの下に隠れていたネジを左右取り外す。このネジがキーボードを固定しているネジだったりする。

左側のネジ。普通に取り外す。

右側のネジ。これまた普通に取り外す。
ここで喜んで、すぐにキーボードを取り外そうとするとやばいことになるので注意。ここで、取り外そうとしても取り外せないはず。なぜかというと、もう一つ隠しネジがあるので。
キーボード上部にあるワンタッチボタン群の、更に上にあるプラスチックの平べったい棒(?)を右にずらすと...隠しネジ発見。これまた取り外す。

プラスチックの棒の裏に...

最後の隠しネジを発見。
これで、キーボードを取り外す準備が整ったので、フレキケーブルを本体に固定しているコネクタの爪をずらして、フレキケーブルを抜いた後にキーボードをがばっと取り外す。

キーボード部分を手前に倒した状態。

くれぐれもフレキケーブルは取り扱い注意。
意外な結末
キーボードを取り外した後の本体を見てみると、確かに本体の左半分、フロッピーディスクのあたりにコーヒーの染みがうっすらと残っている。
ウェットテイッシュで染みを丁寧にふき取ったが、他の箇所にはあまりダメージがないみたい。
ということで、フレキケーブルの接点部分に接点復活剤を塗布して、キーボードを元に戻してみた。
再度電源投入...正常に起動。で、キーボードの状態は...何と、正常に動作しているっぽい(^^;)。
一体、あの異常動作は何だったんだ???んでもって、何が原因で直ったのか???
ま、取り敢えず正常に動作してりゃいっか(^^;) ← かなりいい加減。

非常に心配した割には、あっさりと直ったキーボード。