調子の悪いPS2を復活させよう!!
PS2の弱点
PS2の弱点は、光学ドライブ=レーザーピックアップというのが定説。ただでさえ脆弱なピックアップで、DVDプレイヤーとしてこき使われたり、餓鬼供の手垢まみれのCD-ROMや深い傷の付いたDVD-ROMを毎日食わされていたら、さすがに壊れるだろといった感じ。
ま、ソニーさんだけあってソニータイマーとか計画的陳腐化とか寿命とかという噂もあるとか(ないとか)。
ただし、レーザーピックアップは、出力を調整してやれば再度復活する確率がそれなりに高いということで、その手のネタが巷にあふれていたりする。普通のゲーム機じゃ、こーんなにたくさんのネタがあふれることはないはずだけど...さすがPS2。
で、例によって俺様も調整に挑戦。
今回の生贄(^^;)
今回の生贄は、DVDのソフトを全く読込みしなくなったということで、ロハで知人からゲットした純白のPS2(有難う、C葉君)。
いわゆる50000番台(SCPH-50000CW)で、バージョンは9(メインボード(基板)はGH-023)。2004年4月に購入...って、3年も経たずにいかれちまうとは、さすがソニーさん(^^;)。
ところで、バージョンの判定方法はこちらが詳しいのでよろしく。あと、ついでにレーザーピックアップの型番を知るにはこちら(但し30000番台まで)が便利かも。
症状と対策
試しに、テレビにつないで起動してみると、やはりDVDのソフトを読み込まず、ディスクがありません状態になってしまう。ただし、CD-ROMのソフトは正常に起動する。
この症状は、やはりPS2の故障の原因で一番多いであろう、「レーザーピックアップ(DVD)の出力低下」しかないっしょと決め付けたりしてみる。
であれば、レーザーピックアップ(DVD)の出力を上げてやれば復活する可能性が高い。幸いなことに、世の中には自力で出力を上げてPS2を復活させている猛者がわんさかいたりする。
んじゃ早速分解、分解っと(^^;)。
分解と調整
レーザーピックアップの調整は、本来オシロスコープとかを使って慎重にやらなければならないようだけど、今回は「超手抜き&運任せモード」(^^;)で。
- いつものように、PS2背面のネジを8本外して、ひっくり返して表側のケースを取り外す
- 次に、コントローラのコネクタ部分のネジを2本外す
- 電源スイッチ付近外側のネジを1本外す
- またひっくり返して裏側のケースを外す
- 電源ユニットに接続されているACケーブルのコネクタを外す
- 電源ユニットを固定している4本のネジを外す
- 電源ユニットを取り外す
- 電源ユニットの横(下の画像では左)にあるHDDケースを外す
- CD/DVDユニットを固定している3本の小さいネジを外す
- CD/DVDユニットと本体基板を接続している3本のフレキケーブルを外す(やさしくね)
- CD/DVDユニットを固定している爪を注意深く外し、本体からCD/DVDユニットを外す
- レーザーピックアップと基板をつないでいるフレキケーブルを外す(これまたやさしくね)
CD/DVDユニットを外すところまできたら、あとは調整のみ。あ、余裕があればレーザーピックアップのレンズ部分をクリーニングするのも有効のようで。
ここで洗浄のために使うのは、イソプロピルアルコール。普通のエタノールとかを使うと、レンズに悪影響を与えるらしい。綿棒を使ってちょいちょいとクリーニングすべし。
- CD/DVDユニットを裏返すと、レーザーピックアップの基板が見えるけど、2つの半固定抵抗の存在に注目。下の画像だと左側がCD-ROMの、右側がDVDのレーザー出力を調整するための半固定抵抗だったりする
- 現在の半固定抵抗(DVDの側)の位置に、マジック等で印を付け、そこから1ミリ程度時計回りに半固定抵抗を回す。時計回りで出力が上がるが、ここで回しすぎるとレーザーピックアップが「簡単に」昇天するようなので要注意
- ここで全ての部品を組み立て直す。フレキケーブルを元につなぐのが一番面倒かも。間違ってフレキケーブルを切断しないように気をつけること
- PS2の電源を投入し、DVDのソフトが正常に読込みできれば、ばんばんざい。駄目なら再度分解 → 調整ということで
- レーザーピックアップの出力調整だけではなく、レーザーピックアップの高さ調整も必要な場合があるみたい。ピックアップの付近にある調整用のダイヤル(白色)を時計回りに回すと、ディスク面にピックアップが近づくらしい
結論だけ言うと、今回はレーザーピックアップの「出力調整だけ」で正常にDVDのソフトを読み込み、動作した(^^)。思ったよりも楽勝で調整(?)ができたりした。
「メーカー保証が効かなくなっても全然大丈夫」という余裕のある人(^^;)は、是非ともチャレンジすべしということで。