謎のUSB5.1チャンネルコンバータをいじってみよう!!

久し振りの秋葉原にて

東京国際フォーラムで「2010東京 インターナショナルオーディオショウ」が開催されるということで、会社の同僚と現地集合をすべく京浜東北線で江戸へと向かった俺様、ふと秋葉原でぶらり途中下車をしたくなった。

オークションや通販で欲しいものが簡単に手に入ってしまうこのご時世、俺様の中に占める秋葉原の相対的地盤は沈没しまくっているのが実情だが、たまには生の秋葉原探索も面白そうなんで。

で、いつもの千石電商秋月電子エリアをうろちょろしてみると、このエリアは昔ながらの秋葉原っぽさがまだ生きているのを今更ながら実感...やっぱこうじゃなきゃ駄目だよなと激しく思う俺様。

で、その千石電商で怪しいアイテムに遭遇...「5.1ch USB AUDIOコンバータ」なるアイテムであり、まぁよくあるUSBのオーディオコンバータのようだが、注目すべきはそのお値段...50円(^^;)。

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デフレもここに極めりって感じ?50円は安すぎかも。

桁を間違えているのではないかと思ったが、そうでもないようなんで早速5個「も」確保してしまった俺様、非常に有意義な途中下車だったわいと喜び勇んで最終目的のオーディオショウへ向かったのは言うまでもない。

分析及び分解

で、帰宅後に早速ブツの分析を開始。

型番は「UDA-501」というものであり、インターネットで検索してみると、割と沢山の結果がヒットする...例えばこんな感じ

主要なスペックは以下のとおり...インターネットでゲットできるスペックは、パッケージに記載されているものとは微妙に違うところがあるっぽいが、よくあることなんで気にしないということで(^^;)。

Product Feature:
UDA-501 turns and converts any USB port into 5.1 Channel audio ports, allowing users to connect their Speakers when there are no audio ports available on their PC or Laptop Computers. It offers one the most convenient connectivity when Audio ports are in demand.

Fully Compliant with USB Specification 1.1
Supports AES/EBU, IEC60958, & S/PDIF Consumer Formats for Stereo Pulse-Code Modulation (PCM) Audio
Supports Fixed 48KHz Sampling Rate for 5.1 Channel Playback
Supports Hot-Swapping for a Quick Switch in Audio Devices without Shutting Down your PC
Supports Suspend and Resume Power Management
Supports Plug & Play
No Drivers Needed
Supports Bus Powered Mode

Product Specifications:
Chip: Sonix
Host Port Connector: USB Type A/M
Device Port Connector: Audio Jack x 3
LED(s): 3
Power Mode: BUS
Product Feature: 5.1 Channel Surrounding Effect
USB Compliant Version: USB 1.1
Cable Length: 1M

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見るからにチープな感じがするのは気にしない。

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謎の女性...どっかのコンパニオンっぽい?

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ネットとかでは2,480円で売られているのだが。

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英語だらけでよく分からないスペック一覧。

スペックとしては、普通によくあるコンバータであり、性能的にも悪くはない感じ。

出力はシンプルに「Front L/R」・「Rear L/R」・「Subwoofer/Center」の3系統だけ。

ドライバは8cmCD-ROMが付属しており、Windows98からXPまで対応しているようだが、XPであれば別にドライバを突っ込まなくても自動的に認識してくれるはず。

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5.1ch出力。ここにしか記載されておらず不親切かも。

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ドライバCD-ROM。多分今回は出番がない。

それでは、パッケージを開封してコンバータを取り出してみる。

...コンバータの下部、USBケーブルが出ているあたりの塗装ムラがはっきりと分かる...これが原因で投売りされているのかも。

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塗装ムラが目立つボディ。

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シリアルナンバーが2つある。製造年は2003年か?

では、分析も完了したのでお約束の分解モードに突入。

プラスチックのケースはかなり滑りやすいが、力を入れてやればあっさりと分解することができる。

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50円コンバータ(^^;)の内部。密度は高い。

基板上で目を引くチップは2つあるが、ひとつはVIAのVT1616であり、これは6トラックのAC’97コーデックチップ、もうひとつはSONIXのSN11116Fであり、これはUSBオーディオコントローラで主役っぽい。

チップ自体はSPDIF出力もサポートしているようだが、サイズのせいかコストダウンのせいか両方のせいか省略されている。

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AC’97コーデックチップであるVIA VT1616。

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USBオーディオコントローラであるSONIX SN11116F。

基盤の裏側はシンプルな作りであり、74HC4046ADというPLL-ICがくっ付いている。

ま、総じて値段(50円)の割りにはしっかりした作りなようで...って元々の値段を考えたら当たり前か(^^;)。

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左下にあるICがPLL-IC。Philips謹製。

ドライバ組込みと試聴

では、分解も完了したので次にPCに接続して鳴らしてみることにする。

まずはUSBプラグをPCのUSBコネクタにえいやっと挿すと、WindowsXPの場合であれば自動的にMicrosoft純正の「USBオーディオデバイス」というドライバを組み込んでくれる。

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XPであれば、特に何もしなくてもドライバを組み込んでくれるので便利。

USBオーディオデバイスのプロパティを見てみても、まったく正常に動作しているっぽい。

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何の変哲もないデバイスのプロパティ画面...つまんねー。

今度は、サウンドとオーディオデバイスのプロパティから、「USBオーディオデバイス」のプロパティを見てみる。

画面下に「スピーカーの設定」という項目があるが、ここの「詳細設定」をクリックすると、「スピーカー」というタブの中に「スピーカーの種類」という名前のリストボックスがある。

ここで、ただのステレオにするのか、5.1chにするのか色々な種類のスピーカー選択が可能。

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スピーカーの種類を間違えると、期待した音が出ないので注意。

ドライバの組込みも終わり、いよいよ試聴だ!!...と、その前に、5.1chできちんと再生できるかどうか確認するためには、当然5.1chの楽曲データが必要。

ということで、インターネットで検索してみたらサンプルで5.1chの楽曲データを置いてあるサイトが見付かったので、有難く頂戴する。

ちなみに、多チャンネルのwmaフォーマットの楽曲を再生するためには、Windows Media Player9以降が必要っぽい。

ようやく準備が整ったので、まずはコンバータの左側の緑色のジャック(Front L/R)にインイヤーヘッドホンのプラグを突っ込んでメディアプレイヤーの再生ボタンをポチッとクリックする。

...聴こえた。しっかりと左右から...って当たり前か。

次にコンバータの真ん中の青色のジャック(Rear L/R)で再生を試してみると、これまた問題なし。

で、最後にコンバータの右側のピンク色のジャック(Subwoofer/Center)でも大丈夫。

ヘッドホンアンプを内蔵していないので、音量は非常に小さいがしっかりと5.1chで再生ができることを確認できた。

...50円でこの内容だったら大満足かも(^^;)。

ということで、格安でUSBオーディオコンバータをゲットした俺様、次はこいつをパワードモニターにでも突っ込んで、なんちゃってUSBスピーカーを作ってみる予定。