ONKYO CR-185をメンテしてみよう!!(補足その2)

メンテネタあれこれ

相変わらずハードオフでジャンクなCR-185を仕入してメンテしてオークションで売り飛ばしている俺様だが、メンテをやっていると色々なアクシデントに遭遇する確率が非常に高いかも...自業自得という声もあるが(^^;)。

ということで、今回はCR-185絡みのメンテネタをいくつかご披露ということで。

フレキケーブルの破損

まずはありがちなアクシデントから。

CR-185においては、CDドライブユニットと本体基板は30cmもの長さのフレキケーブルで接続されているが、このフレキケーブルは見た目よりヤワであり、何回か抜き差しするだけで比較的簡単にパターンが剥離したりしてくれる。

こうなると修復するのは非常に困難であり、諦めて新しいフレキケーブルを買うのが吉だったりする。

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丁寧に扱ったつもりでも、ほれこの通り(^^;)。

このフレキケーブルは、一般的にFFC(フレキシブルフラットケーブル)と呼ばれているらしい。

CR-185のCDドライブユニット用のFFCの規格は以下のとおり。

  • 全長:300mm
  • 極数:22極
  • 線間ピッチ:1.25mm
  • 露出タイプ:同一面導体露出

この規格でインターネットを探しまくった結果、aitendoさんで販売していることが分かったので早速注文した...送料が意外と高いので、実店舗で買うのがお得かも

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かなり様々な種類のFFCの在庫があるっぽい。

到着したFFCを破損したFFCと比較してみると、電極の接触面積が少々少ないようだがかなり丈夫そうだ。

実際に新しいFFCで接続して動作確認を行なったが、全く問題なかった → めでたしめでたし。

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上が新しいFFC。どちらも住友製だった。

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上が新しいFFC。裏面の補強も十分かも。

ゴムベルトの交換

お次はゴムベルトのネタ。

CR-185の場合、トレイ駆動用のゴムベルトが伸びてしまうとトレイが開かないとかピックアップがちゃんとリフトしないとか色々な不具合が出まくることになる。

交換用のゴムベルトは千石とかで150円で売っているので速攻で交換すること。

サイズはφ25×1.6Tのゴムベルト(角)であればオッケー。

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白いプーリーにかかっているいるのがゴムベルト。

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左が伸びて変形したゴムベルト。

ピックアップの清掃

ピックアップは清掃してやるのが吉なのだが、清掃のためには必ずイソプロピルアルコールを使えというのが鉄則っぽい。

なぜイソプロピルアルコールなのかというと、普通のエタノールをピックアップのアクリルレンズに使用すると、微小なクラックを生じて使用不能になるということらしい...ガクブル(^^;)。

俺様は手持ちの接点クリニカを使っているので、今までその絡みのトラブルは生じていない。

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ピックアップ清掃の必需品。

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綿棒に黒い汚れがしっかりと付いている。

ゴムベルト交換とピックアップ清掃、ついでにギアの部分をグリスアップしてやればメンテは終わったも同然だが、ここでまともにCDを読み込まない場合は、次なるメンテのステージに突入することになる。

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一応メンテが完了したので動作確認。

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何回やってもCDのTOCを読まない...しくしく。

ピックアップの調整~挫折編

メンテをしてもCDがまともに再生できない場合は、ピックアップ自体がへたっていることが予想される。

その場合は、禁断のピックアップ調整に手を出すことになる...禁断というからには、下手をするとピックアップ自体をお釈迦にしてしまう可能性がぐんと高くなるかも。

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CR-185に使われているピックアップ、SONY KSS-240A。

調整の仕方はこちらを参照してもらうこととして、必ず必要な機材がある...それは、テスト用のCDとオシロスコープ。

世間では半固定抵抗を右か左に1ミリ動かすとかいう調整方法が星の数ほどアップされているが、かなり危険極まりないので止めといたほうが無難かも。

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テスト用のCDであるSONY YEDS-18。

それでは、実際に調整にトライしてみることに。

CDがまともに再生できない、というかそもそもTOCを読まない場合、可能性としてはピックアップのレーザー出力が低下しているのかピックアップのフォーカスが合っていないかのいずれか(又は両方)。

調整マニュアルに基づき、ピックアップ基盤の裏にあるRFというランドにオシロスコープのプローブを接続するためのワイヤを半田付けしてやる。

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ピックアップ基盤の裏側。RFというランドにワイヤを立てる。

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いい感じでワイヤが立った。ここにプローブを繋ぐ。

オシロスコープの電圧は0.2Vで、時間軸は0.2μ秒で設定。

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電圧は0.2Vで設定。

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時間軸は0.2μ秒で設定。

この状態でテスト用のCDを再生してやると...電圧は低いわ、フォーカスは合っていないわと散々な感じ。

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理想的なパターンからはほど遠い感じ。

ここでいよいよ半固定抵抗をいじってピックアップの出力を上げて、ついでにピックアップのフォーカスを合わせる!と思ったが、なんだか突然面倒くさくなってしまった(^^;)。

...新品のピックアップがあるんだから、新品に交換してやるのが手っ取り早いか...(^^;)。

ということで、当初の目標であったピックアップの調整はあっさりと諦めて、新品のピックアップへの交換をさくっと行なった。

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手持ちの新品のピックアップ。

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新品だけあってポン付けでそのまま使える。

交換後、再度テスト用のCDを読ませてみると...嘘のようにTOCをさくっと読み込み、何事もなくCDを再生してくれた。

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これが本来のピックアップの出力らしい。

あんまり嬉しいので(^^;)、動画も撮ってみた...下の動画をご覧あれ。

ということで、新品のピックアップに交換の上メンテを完了した万全の状態のCR-185...これからオークションで売り飛ばす予定(^^;)。

嫁ぎ先でもしっかりと働くんだよ~と涙で見送る俺様であった(嘘)。

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準備万端、の状態のCR-185。とっとと出品の予定(^^;)。