電灯線アンテナを作ってみよう!!
普段使いのラジオ
奥様のお父様が入院することになり、入院中暇なのでラジオを買ってきてくれぃ!というミッションを仰せつかった俺様。
早速秋葉原に飛んでかなり悩んだ結果、コンパクトでお年寄りにも使いやすいかもということで無難にSONY製のラジオをゲットした。
SONYのラジオといえば型番の頭はICFであり、このラジオも当然型番はICF-51だったりする。
病室内における障壁
早速俺様宅に持ち帰って鳴らしてみたが、ばっちりとAM放送、FM放送の両方を受信できた。
但し俺様宅は狭小木造住宅であり、病院のような鉄筋コンクリート造の建物の中では電波が届かない恐れが大有りだ...それに病院内はノイズの発信源(=医療機器類)がいくらでもあるので、まともに受信できないかも。
であれば、病室内にアンテナを張ったりすれば良いかとも考えたが、さすがにそこまでやるのは大袈裟過ぎる...その時、悩んでいた俺様の脳裏にあるアイディアが浮かんだ。
「あれか、電灯線アンテナがあるじゃないか!」
...電灯線アンテナと聞いてピンとくる輩は確実に40代後半かも(^^;)...要するに家庭用のAC100V電源を引き込んでいる電線自体を超長いアンテナ代わりとして使ってしまおうというやつ。
当然直接AC100V電源をラジオのアンテナに直結するとラジオが死んだりたまに人間が死んだりするので、感電防止用にコンデンサを経由してやる必要がある。
準備するもの
それでは、いざ電灯線アンテナを作成することに。
準備するものは以下のとおり。
- セラミックコンデンサ → 容量は100PF、耐圧は最低でも1KV程度で
- ACプラグ → ねじ止めで分解可能なもの
- ケーブル → 適当な太さで適当な長さ
ここで肝心なのはコンデンサであり、容量は100PF~200PF程度が良いとのこと。
電灯線アンテナは一般的にリアクタンス成分が小さいために、同調回路のQを下げてしまう=感度が悪くなってしまうのでリアクタンス分を補うために直列にコンデンサを入れてやるのが吉ということらしく、あまり大きな容量のコンデンサでは宜しくないらしい。
要するに感電防止との一石二鳥を狙う感じ。
ついでだが、コンデンサの耐圧は最低でも1KV程度でよろしく。
これはAC100VのRMSが141Vということから、実際には最低でもその倍である282Vまでの耐圧が必要なため。
で、俺様はムラタ謹製の3KV100PFをチョイスした...これなら何があっても大丈夫だろう、多分。
ということで、セラミックコンデンサとACプラグが揃ったので早速製作開始だ!
製作開始
まずACプラグを分解。
で、片方の電極だけを残し、予めケーブルを半田付けしておいたコンデンサを電極に巻き付ける...以上(^^;)。
なんだかむっちゃ簡単かも。
電極を取り除いたあとのスペースにうまくコンデンサを入れられるかどうかがポイント。
効果の確認
早速完成した電灯線アンテナの効果を確認してみることに。
ケーブルの端っこはラジオのアンテナにぐるぐる巻きにしてやる...これで長大なACラインをアンテナの一部として使うことができるはず。
では、電灯線アンテナをACコンセントに刺さない状態でラジオの電源を入れてみる...全然変わりないが、当たり前。
次に、いよいよ電灯線アンテナをACコンセントにぶっ刺してみる...明らかに全体的な感度が上がっているのを感じる...これなら病室の中でも何とかいけそうかも。
ということで、電波の受信状況が弱い場合に効果的な電灯線アンテナ、かなりお手軽なので是非とも挑戦してもらいたいと思った俺様でしたとさ。