感光基板の露光機を自作してみよう!!
時間短縮
最近、感光基板で工作をする機会が増えつつある俺様だが、基板の作成で何がかったるいかというと、
- 基板の露光に時間が掛かる
- エッチングに時間が掛かる
- エッチング後の感光剤の除去が面倒など
...ていうか、殆どじゃん(^^;)。
上記の作業のうち、基板の露光については普通の蛍光灯を使っているが、露光自体に非常に時間が掛かっており、待っているのが非常にかったるい。またエッチング後の感光剤の除去にはシンナーを使っているが、感光剤の除去もかなり手間が掛かっている。
そこで、発想の転換。
- 普通の蛍光灯じゃなくて、専用の露光機を使えば露光時間を非常に短縮できるっぽい
- エッチング後に再度露光してやれば、感光剤の除去が簡単にできるっぽい(再露光し、現像して除去)
ということで、専用の露光機を探してみることに。
露光機の選定とその結果
露光機といっても、市販されているやつは種類が非常に限られている。代表選手といえばサンハヤトの「ちびライトBOX-1」だが、以下の制約(?)がある。
- 最大露光サイズが100×150mm(はがきサイズ)まで
- 露光クランプが付属しているが、現在PK-CLAMPを持っているのでダブってしまう
- お値段が非常に高い
ま、タイマーが付いているので便利なのだが、お値段が高いというのはちょっとアレだったりする。
それなら、部品を集めて自作しちまえというのが自然な流れだったりする。
仕様の決定
露光機といっても、要するにブラックライトで照らすだけの仕組みなので、いかにブラックライトを安価に調達するかということが重要なテーマとなる。
近所のドンキホーテで調査してみたが、ブラックライトってとっても値段が高い事実が判明...更には、ブラックライトというか小型の蛍光灯をセットする器具も高い。さて、どうする?
インターネットで情報を収集すると...車のアクセサリー用のブラックライトが安価に発売されている場合があるっぽい。
で、検索してみると...あった(^^)...ありました。B級品だけど格安のブラックライトを楽天市場で発見。早速Sサイズ(6W)を3個注文。
これとACアダプタを組み合わせれば何とかなりそう。
到着と外観
程なくして、ブツが到着。B級品という触れ込みではあったけど、全然問題なし。
下がブラックライトの全景。カーACアダプタ+インバータ+ブラックライトというごく普通の部品構成。インバータの内部も見てみたけど、全く普通のインバータ(当たり前)。
サイズは全長が247mmであり、ブラックライト管部分の長さは178mm。
部品揃え
その他の部品は、ハードオフとドイトで購入。ブラックライトの消費電力は3Wであり、消費電流は250mAなので3本分で1Aもありゃ問題なし。
部品のリストは以下のとおり。当然半田付けが必要となるので工具も用意すること。
部品名 | 数量 | 備考 |
---|---|---|
ブラックライト | 3本 | アウトレット品を探すべし |
格納用ケース | 1個 | ブラックライトが全て格納できるサイズ |
ACアダプタ | 1個 | 12V1Aのジャンク品を捜索 |
電源スイッチ | 1個 | 普通のトグルスイッチ |
ACアダプタプラグ | 1個 | 2.1ミリのやつ |
ACアダプタジャック | 1個 | 2.1ミリのやつ |
ブッシュ | 1個 | ケーブル類をケース内に通すために必要 |
強力両面テープ | 適量 | ブラックライトとインバータの固定用 |
配線用線材 | 少々 | 配線用。あと熱収縮チューブがあると便利 |
製作開始
製作といっても非常に簡単だったりする。
- ACアダプタにプラグを取り付け
- ケースに穴を3個開ける。ACジャックの穴と電源スイッチの穴とブッシュの穴
- ケースにACジャックと電源スイッチとブッシュを取り付け
- 両面テープでインバータをケースの外に、ブラックライトをケースの中に取り付け
- 適当に配線(^^;)
高電圧を扱うので、間違ってもショートとかさせないように配線には細心の注意を払うこと。熱収縮チューブを使ってきっちりと仕上げるのが吉。
また、ブラックライトやインバータは使用中にずれたり落っこちたりしないようにしっかりと固定すること。
で、苦闘2時間程度で出来上がり。市販品と見間違うような美しい仕上がり(^^;)。
反対側から見た状態。結局、ケースに穴を開けるのが一番面倒だったかも。
使用感
実際に使ってみると、こりゃ便利。蛍光灯に比べて圧倒的に短時間で露光が完了する。
また、PK-CLAMPとACアダプタを密閉状態で格納できるので、ACアダプタが行方不明になることもないし一石二鳥とは正にこのことかも。
いかにブラックライトを安く調達するかがポイントなので、もしアウトレットとかで格安のブラックライトを発見したら、是非とも自作に挑戦してみること。