ハードディスクの寿命を予測してみよう!!

消耗品扱い?

自分がパソコン(当時はマイコン)に初めて触れた時代(25年位前)は、ハードディスクは最大でも20MB程度の容量であり、お値段も本体をもう一台買えるくらい高くて、まさに「高嶺の花」という表現がぴったりだった。ま、この当時はカセットテープにプログラムを保存するのがデフォルト。フロッピーもまた高嶺の花。ましてやハードディスクは...

しかし、現在のハードディスクは全然別物で、1ギガバイトあたりの単価で比較されるまで価格が低下し、信頼性も桁違いに高くなっている。

とはいえ、今も昔も普通にパソコンを使っている限り、避けられないのはハードディスクのクラッシュだろう。要するにハードディスク=消耗品という事実は全く変わっていない。個体差&使用の度合いもあるようだが、大体2~3年で交換というのが安全らしい。

消耗品であるからには、いつかぶっ壊れるということだが、実際にはそのタイミングが全く判らないのが現状。故障の原因といっても色々あり、主なものは以下のとおり。

  • ハード的な故障 → 制御基板死亡、アームアクチュエータ死亡、磁気ヘッド死亡、磁気ディスク死亡、その他
  • ソフト的な故障 → ファイルシステム破壊、その他

ソフト的な故障であればまだ救いようがあるかも知れないが、厄介なのはハード的な故障であり、外見だけでは判らない。気付いた時には既に手遅れというケースが多々ある。

ま、日頃の行ないで済ませられれば幸せ(^^;)だが、大切なデータがふっ飛んだ時の喪失感は半端じゃない。システムの復旧にも時間が掛かるし。

ということで、(本当に)大切なデータはバックアップすべし。

予知能力を得る

で、バックアップをまめにやっておいて運命に弄ばれるのもあり(^^;)だが、それではあまりにもつまらない。

どうせなら現在使っているハードディスクがいつぶっ壊れるのか予知してみたい。予知というか予測。本当にそんなことできるのかって?...ぼちぼち(^^;)。

現行のハードディスクには、S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)という機能が搭載されている。要するに自己診断機能だが、この機能を有効活用すれば現在の状態をリアルタイムで知ることができ、更には寿命も予測できるというもの。

実際に、市販ソフト/フリーソフトでもS.M.A.R.T.の機能を活用したユーティリティがある。代表的なものは以下のとおり。探せば他にも色々あるっぽい。

HDD Healthを試してみる

それでは、上記のソフトのうち、HDD Healthを実際に試してみる。これを選んだ理由としては、

  • フリーソフト(^^;)
  • 日本語化されている(^^;)。ということで。日本語化のためには、このサイトに行ってみること。

ソフトをHDD Healthの本家からダウンロードし、普通のユーティリティと同様にインストールする。ただしインストールの最後で「起動しまっか?」と聞いてくるので、「起動する」のチェックを外してインストールを終了すること。その後日本語化のパッチを適用という流れ。

起動すると、以下の画面が表示される。ところでこのソフトはローカルディスクのみに対応しており、外付けのハードディスクには対応していない。どうしても外付けのハードディスクの状態も知りたい!という場合には素直に市販ソフトを買いましょう。

まずは、「S.M.A.R.T.機能の有無」という項目が「Enabled」になっていることを確認すること。「Disabled」であればそもそもハードディスクがS.M.A.R.T.に対応していないので、このソフトを使用する意味がない。さっさとアンインストールすること(^^;)。

ぱっと見、重要な項目は赤い字で表示されている。要するに、ハードディスクの寿命は「温度」と密接に関係しているということ。常時45度を越えているようだったら、かなり寿命が短くなるかも。冷やしましょう。

画面右にある「最短寿命」というのがS.M.A.R.T.から予測されるハードディスクの寿命。かなり物騒ですな。「N/A」とあるのはまだサンプル数が足りないため予測不可能という意味。

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health01.jpg

自宅の1号機における基本情報の画面。2日やそこらじゃ寿命も予測できないっぽい。

「状態」のタブをクリックしてみると、予測の精度とか問題点等が表示される。まだまだ修行(?)が必要。

ということで、定期的に状態をチェックして、危険度が高まったらハードディスクの交換(引越し)を行なうということで。実際の交換タイミングの判定も結構難しいけど。

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health02.jpg

「状態」の画面。予測の精度も低い。特に問題無しとの報告がある。

異変の発生

調子に乗って、家中のパソコンにHDD Healthを仕込み、更には会社のノートパソコンにもHDD Healthを仕込んでみた。

すると、会社のノートパソコンに異変が...

突然、「最短寿命」が表示されたんすよ(^^;)。もう、びっくり。しかも、寿命が2月8日...あと2週間の命...

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health03.jpg

2日目にして突然表示された「最短寿命」!DeathNoteに名前を書かれたか?(^^;)

一体、何が原因なのかと「S.M.A.R.T.」のタブをクリックすると...

「Spin Up Time:ハードディスクが通電回転を開始してから規定の回転数に達するまでにかかった平均時間。」が原因らしい。

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health04.jpg

赤い項目が寿命を決定したやつ。原因はスピンアップタイムっすか?

「状態」のタブをクリックすると...精度は変わらず25%で、問題点も特になし。...んー、気のせいかな(^^;)?

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health05.jpg

スピンアップタイム以外は全く正常っぽい。本当に気のせい?

意外な結末

で、夕方に再度状態を見てみると...寿命が延びていました(^^;)。3日間も。

まだサンプリングが不足しているのが原因かも。あーびっくりした。

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health06.jpg

人騒がせ?しっかりと寿命が延びました...

「状態」も変わらず正常っぽい。ま、取り敢えず問題なしということで。

https://hkjunk0.com/wp-content/uploads/hdd_health07.jpg

予測最短寿命「だけ」がきっちりと...延びてます。

後日談

会社のノートパソコンに仕込んだHDD Healthだけど、結局毎日順調に寿命が延びて(^^;)、現在は2月26日までの寿命となりました...

ジョークソフトじゃないっつうの...まったく。