ONKYO CR-185をメンテしてみよう!!
お約束の故障
現在、俺様宅2階の寝室兼パソコン部屋で稼動中のONKYO CR-185。
1995年に発売された小型ハイコンポであり、普通であればとっくに墓場入りしているくらいレトロな機種だが、いまだに根強い人気を誇っている。
なぜ、こんなに人気があるかというと...
- 音質がそれなりに良い → アンプ部が完全ディスクリート構成であり、ボリュームも高音質らしい
- 修理が簡単 → CD周りが弱点であり、必ず故障するらしい(^^;)が、修理が簡単であり修理の事例も多数ある
で、俺様が使っているCR-185も、ハードオフでCD周りが故障していたというジャンク品をゲットして調整したものだったりする。
ということで、CR-185の分解とCD周りの調整記録を備忘としてアップ...また調整をやる可能性が大なので(^^;)。
ちなみに、参考としたサイトは以下のとおり。感謝いたします>ALL。
- ONKYO INTEC185 まとめサイト(予定)
- ONKYO CR-185 (オンキョー シーアールイチハチゴ) – 関心空間
- CR-185のベルト交換作法(CR-185解体新書by花裕)
- ONKYO CR-185
- 千石電商オンラインショップ
- リペアーオーディオパーツ
CDドライブユニットの取り外し
「CD周りが不調」と書いたが、具体的にどのような症状かというと、
「CDをトレイに乗せ、格納してもTOCを読み込まず、「NO DISC」状態になりトレイが再度出てくる」というもの。
調べてみると、この症状はCDトレイを駆動するゴムのドライブベルトが経年劣化により伸びているために起こるらしい。
なので、今回の目的はCDドライブユニットの調整ということで...決して分解自体が目的ではありまへん(^^;)。
まずは、トップカバーの取り外しから。
左右の側版にあるネジを4個、背面の上のど真ん中にあるネジを1個、都合5個外すとトップカバーが簡単に外れる。
次に、ボリュームのノブを手前にぐっと引っ張って外す。固い場合があるが、あまり力を入れ過ぎないように。
次に、フロントパネルの取り外しを。
フロントパネルは2重構造になっているが、まずは外側のパネルから。
フロントパネル底面のネジを2個外し、フロントパネル上部の左右にある固定用のツメ2箇所を軽く押しながらフロントパネルを手前に引いてやると簡単に外れる。
次に、フロントパネル左右の端の中央にあるネジを2個、ボリュームを固定しているネジを2個を外すとフロントパネルが外れる。
ただしここでフロントパネルを力任せに引っ張らないこと。
フロントパネルと本体を接続しているケーブルが2本あり、断線させたら一巻の終わりとなるので注意すること。
ここは、白いフレキケーブルを外すだけで済ましておく。
次に、メイン基板の取り外しを行なうが、その前にリアパネルにあるネジを外す必要がある。
具体的には、リアパネルの上部にあるアンテナ用ターミナル固定用のネジを2個、そして光デジタル出力端子固定用のネジを1個、都合3個外しておく。
で、メイン基板を固定しているネジを4個外し、メイン基板を外す。
例によって他の基板との間でケーブルが接続されているので、取り外しには注意すること。
次に、CDドライブユニットを保護している黒いカバーを外す。このカバーは左側のネジを2個、右側奥の底部にあるネジを1個外すことで取り外せる。
このカバーを外す際に、右側に垂直に取り付けられている基板のコンデンサーに干渉する場合があるので注意すること。
...ここまで来て、ようやっとCDドライブ部分が姿を現す。
次に、CDドライブユニットを外す。
CDドライブユニットを外すためには、まずCDのスピンドル押さえのネジを2個外し、CDドライブユニット自体を本体と固定しているネジを4個、最後にCDドライブユニットのアースとと本体を接続しているネジを1個外す。
あとはCDドライブユニットを手前に引いてやれば取り外し完了。
CDトレイの取り外し
次に、CDトレイを取り外す。
CDのスピンドルのそばに、大きな黒いプラスチック製のギアがあるので、これをマイナスのドライバ等で回してやると、CDトレイが少し前に出てくる。
次にCDトレイをゆっくりと手前に引いてやり、完全に出たところでCDトレイの右側にあるリミットスイッチ用ピンを取り外す。
プラスチック製のツメがリミットスイッチ用ピンを押さえているので、ツメを少しずらしてリミットスイッチ用ピンを真上に引き出して抜く。
このプラスチック製のツメは非常にもろいので、細心の注意を払いながら作業すること。
...ええ、俺様は折っちまったんですよ(^^;)。
最後に、引き出したCDトレイの後部の左右にある小さな黒いプラスチックのレバー(真ん中に穴が開いている)を左右同時に押したままCDトレイを引くと、めでたくCDトレイが抜ける。
調整というか、メンテナンス
さて、ここまで来ればミッションはほとんど完了だったりする。
このあとにやることは、
- (必要に応じて)ドライブベルトの交換
- ギアのグリーシング(グリースの塗布)
- CDピックアップの清掃が主なもの
まずは、ベルトの交換から。
ギアを駆動するベルトは、カバーで覆われているのでカバーを取り外す必要がある。
カバー自体は、横にずらすだけで簡単に取り外すことができる。
カバーを外すとゴムベルトがお目見えするので、伸びているようであれば新品のゴムベルトに交換してやる。
俺様は通販(こちら)でゴムベルトを買ったが、φ25×1.6Tのゴムベルト(角)であれば問題はないっぽい。
次に、必要に応じてグリーシングを行なう。
俺様は少し奮発してお値段高目の樹脂専用グリースを使ってみた。
また、必要に応じてピックアップ部の清掃を行なう。
清掃といってもアルコールを付けた綿棒で軽くレンズ部分をこすり、汚れを落とすだけ。
メンテが完了したら、あとは元通りに組み立て直すだけ。
まずはCDトレイの取り付けだが、実はここが一番厄介なところだったりする。
ポイントは、CDトレイと駆動用のギアがきちんと噛み合うこと(当たり前)。
下の画像にあるような位置にギアを動かし、CDトレイをはめるのが正解っぽい。
詳しくは、こちらを参照のこと...あまりにも手抜き過ぎるので要点をまとめると、
- CDトレイを真っ直ぐに,少しだけ差し込み、リミットスイッチ用ピンを元に戻す
- トレイを駆動する黒いギヤの溝を下の画像の位置に合わせる
- CDトレイを奥まで差し込む
- 黒いギアを手前から見て反時計方向に回し、CDリフターが完全に上昇していることを確認する
あとはひたすら組み立て、組み立てっ!!ネジが余っても気にしない...(^^;)。
あ、CDドライブユニットからのフレキケーブルは下の画像のように穴を通すと...いけまへん。
必ず、下の画像のようにすること。また、黒い電源関係のケーブルはこのフレキケーブルの下を通すようにすること。
最後に
ということで、長々と説明してきたけど、CR-185のCD周りの故障は大体これで直るっぽい。
実際問題俺様のCR-185もこれだけでしっかりと直り、素晴らしい音を聴かせてくれている。
しかし、CDを聴かずにしばらく放置(2週間程度?)していると、症状が再発してしまうのには困った(^^;)。
CDを聴いてやらないと、いじけて調子が悪くなるらしいので、まめに聴いてやることを約束した俺様でしたとさ。
ちと補足(2009年08月22日)
CR-185を操作する際に操作音というかビープ音が鳴るが、これを鳴らさないようにするには「TAPE/MD」ボタンを押しながら電源を入れる。
この操作はトグルになっているので、再度鳴らしたいときには同じ操作をすること。